毎月分配型のファンドは、分配金を払うたびに基準価額が下がるので、基準価額だけを見ると成績が悪く見えます。そこで、受け取った分配金を足し戻した増え方で、オルカンとS&P500と比べます。
一覧表の25本のうち、毎月分配型は8本あります。分配金をすべて足し戻した、5年の差です。
| ファンド | オルカン比 | S&P500比 |
|---|---|---|
| 世界のベスト | +11.2 | −5.7 |
| AB・米国成長株投信Dコース | −46.7 | −63.6 |
| ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド | −53.8 | −70.7 |
| ダイワ・US-REIT・オープンBコース | −70.3 | −87.2 |
| ダイワ米国リート・ファンド | −70.3 | −87.2 |
| フィデリティ・USリート・ファンドB | −74.8 | −91.6 |
| ゴールドマン・サックス米国REITファンド Bコース | −92.0 | −108.9 |
| ゼウス | −100.5 | −117.4 |
単位はポイントで、5年累積・分配金込み、基準日は2026年8月末です。
8本のうち7本は、分配金を足してもオルカンに届いていません。S&P500には、8本とも届いていません。
分配金を足すと、何が変わるのか
分配金は、運用で増えたぶんか、場合によっては元本の一部を取り崩して払われます。払ったぶんだけ基準価額は下がるので、基準価額だけを見ると、毎月分配型は実際より悪く見えます。
分配金再投資基準価額は、受け取った分配金を全部そのファンドに戻したと仮定した値で、税金を引く前の分配金で計算します。そのファンドが実際にどれだけ増えたかを表すのはこちらの数字で、一覧表の差もすべてこの値で出しています。
たとえばゼウスの5年の増え方は、基準価額だけで見ると−23.6%ですが、分配金を足し戻すと+45.5%になり、マイナスがプラスに変わります。それでも、同じ5年のオルカンの+145.9%には届きません。
差はどこから来たか
いちばん大きいのは、何に投資しているかです。8本のうち5本は米国REITで、この5本がそろって−70から−100ポイントに沈んでいます。米国REITはこの5年、株式ほど伸びませんでした。毎月分配型だから負けたのではなく、REITだったから負けています。同じ毎月分配型でも、先進国の株式に投資している世界のベストはオルカンを上回りました。
分配の回数は、結果をほとんど変えていません。AB・米国成長株投信は、年2回決算のBコースと毎月決算のDコースが同じマザーファンドで運用されていて、5年の差は0.6ポイントです。分配金を足し戻して比べる限り、毎月払うか年2回払うかで増え方は変わらず、変わるのは手元に現金が来る時期だけです。
ダイワ・US-REIT・オープンとダイワ米国リート・ファンドは、マザーファンドは別々ですが、どちらも米国のコーヘン&スティアーズが運用していて、組入上位10銘柄の顔ぶれと順番も同じでした。5年の差も、どちらも−70.3ポイントです。
毎月分配型を選ぶことと、何に投資するかを選ぶことは別の話で、この8本の差は、ほとんどが後者で決まっています。
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出典:基準日 2026年8月末。5年の差:一覧表と同じ計算(各運用会社の基準価額と分配金から。2026年8月末まで)。ゼウスの基準価額と分配金:アセットマネジメントOneの基準価額データより当サイトが計算。
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